HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
それから1ヶ月後


第一志望に合格したあたしは晴れて県立安城南高等学校に入学出来ることになった


高校の合格発表を見に行った日


ドキドキしてみたくなかった


でも、みてみると自分の番号があって涙を流しながらママに電話した


この高校に入れたのはまぐれだと思う


この高校の平均点数に行きとどいてなかったあたしの点数


だけど、諦めずにこの学校を受けてよかったと思ってる


だってこの学校に入れたんだから


今日からまた新しい気持ちでがんばるんだ


新しい制服に袖を通して、あたしはリビングに向かった


「ママパパ!どう似合う?」
「あらぁ、良いじゃないかわいいわよぉ」
「千紗可愛いぞぉ」


ママとパパはあたしと遊を本当に大事にしてくれてる


おばあちゃんに聞いたことがある


パパは昔手のつけられなかった不良だったということ


こんな優しいパパが不漁だったなんて


いつも思ってる


でも、パパには不良らしき友達がいっぱいいる


パパが不良だったから遊があんな男の子になっちゃったんだろう


「ねぇちゃん邪魔!」


そう言ってあたしの背中を力いっぱい押す


その場にこけそうになるあたしをパパが支えた


「ちょっと遊?お姉ちゃんになんてことしてるのよ」
「遊!良いか?女の子には暴力振ったらだめなんだぞ!?」


パパとママが遊をしつける



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