HAZE GRASS 〜かすみ草〜[完]
学校についたのはそれから20分後だった


波留の事を考えながら歩いてたら色んな人にぶつかった


そしたら20分もかかっていた


「すみません!」


先輩に頭を下げて謝ると


「ただでさえ人出が足りないのよ!可愛いからって何でも許されないんだからね!」


可愛いだなんて、あたしだっていっぱい悩みがあるんです!


....とは言えず、"はい、気をつけます"と頭を下げた


はぁ、あたしの意気地なし


でも、先輩に嫌われたらあたしこの学校に通えなくなっちゃう


「千紗、こっち手伝って」


裕美が忙しそうにあたしを呼んだ


言われるまま裕美を手伝った


いっぱいの仕事を任されて、いくらやっても終わらなかった


「千紗、あたしも....」

「裕美ちゃんは手伝わなくていいから、あたしらのところ手伝って、遅れた罰なんだから」


きゃははは、と甲高い声で笑う先輩に腹が立った


ちょっと遅れただけじゃん


なのにすべてあたしにやらせて


自分達がやりたくないだけじゃない


あたしね目には涙が浮かんだ


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