ランデヴー
「うまい!」


彼は私が即席で作ったパスタを美味しそうに食べてくれる。


それを見た私も、彼の隣でパスタを口に運んだ。



アルデンテ。


上手に茹でることができた。



こうしてゆっくり2人で会えるのは久しぶりのことだった。



「そういえば……新しく宣伝部に入った子。超可愛いらしいよ?」


今年の新入社員はなかなか美男美女ぞろいだと、同期の佐和子が言っていた。


一体どこから情報を仕入れているのやら。



「へぇ、そうなんだ。じゃぁ是非見に行かないとな」


優しく笑いながら言う彼の言葉に、頬を膨らまして見せる。



そんな私を見て、彼がやんわりと頭を撫でた。


まるで「ウソウソ」とでも言っているように。


その仕草に、笑顔に、自然と顔がほころぶ。
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