ランデヴー
極端な話、私が「別れよう」と言った途端に、私達の関係はただの職場の同僚という形に戻るのだろう。


始まってるのか終わってるのか、不確かな毎日。



そしてその傍らにいつもポツンと居座るのは、罪悪感と言う名の拭っても拭いきれない黒い現実。


忘れたくても忘れられない、心に深く突き立てられた罪。



それでも彼が私に触れる時、私を見つめる時、溢れる程の愛情を感じる。


彼もきっと、苦しんで悩んでいる……のだと思う。


だから私も何も言わないし、何も聞かない。



そんな関係がズルズルと続き、もうすぐ2年が経とうとしていた。
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