ランデヴー





相変わらず忙しい日々は続いた。


発注データや請求データと格闘する日々……それでも倉橋君が少しずつ仕事を覚えてきてくれて、だんだん助かってきた。



それまでは隣に座る大地さんと、更にその向こう側に座るチーフの榊原さんの3人だけでこなしていたのだ。


でも榊原さんはかなりの会議魔で、席にいないことも多く、あまり当てにはならない。



そして、課長の佐原さんは責任を取る以外は何もしないので、頭数には入れない。


まぁ、それでも本当に困った時には解決してくれるので、いないよりはマシなのかもしれないが。


アシスタントとして手伝ってくれていた派遣社員の女性がいなくなり、全てを自分でやることになってから、正直てんてこまいだった。



倉橋君はとても器用で教えたことはすぐに吸収し、実践してくれた。


まだまだ1人前とは言えないが、比較的トラブルの少ない案件を担当してもらいつつ。


3か月が経ち、季節が夏になる頃には、4人いいペースで仕事を回せるようになってきていた。
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