ランデヴー
そんな、10月も終わりを迎えようかという頃のことだった。
その日は日曜日で、私は前日に引き続き家に引きこもっていた。
あれから。
陽介からの連絡はなかった。
もしかしたらこのまま自然消滅になるのかもしれないと思うと、怖くてたまらなかった。
だからと言って自分から連絡する勇気もなく、そして会ったところで冷静に話ができるかどうかもわからない。
今陽介を目の前にすると嫌な言葉が溢れ出しそうで、そんな自分を見られたくなかった。
こんな時に思い浮かぶのは佐和子の存在だが、連日終電の時間まで働き疲れている彼女にこんなヘビーな話を聞かせるのは気が引けた。
それに時々やりとりするメールでは、最近は土日とも彼氏と過ごすことが多いようだった。
恐らく、疲れていると甘えたくなるのだろう。
その時間を邪魔したくはない。