ランデヴー
「あの子最近付き合い悪くない?」から始まり、例えば仕事で上手くできないところがあるとか、そういう部分から少しずつ陰口へと発展していく。


そこに男関係が絡むと、もうアウトだ。



恐らく、私の仕事に対する姿勢についても気に入らなかったのかもしれない。


確かに最初の頃の私は、そこまでの責任感を持って臨んでいたかと問われると、そうだとは言い難い。


きっと色々と目に付く部分もあったのだろうと、今は素直にそう思える。



でもあの頃の私はそんなことなどもちろんわからずに、「何故私がこんな目に遭わなければならないのだろう」と。


そんなことばかりを考えていた。



辞めたいと思いつつも、この不況下でせっかく就職できた会社を辞める勇気なんて持ち合わせておらず、ただ必死でしがみついていた。


でもそこに私の居場所なんてなくて、当時付き合っていた彼と別れたのは情緒不安定なせいもあったかもしれない。



そしてそんな状態で仕事が上手くいくはずもなく、ミスを連発する毎日。


私は負のスパイラルに陥り、気持ち的にもポッキリと折れそうになっていた。
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