花は野にあるように
心の中でリョクの名前を叫んでみても。


リョクのあのあったかい感じは、僕のそばから消えてしまっていて。


……やだ……よ。


動けない僕の背中を下りたその手は、更にいやらしい手つきでおしりを撫で始めた。


恐いのと、人込みに押されているのとで、僕はなんだか息もうまく出来なくて。


苦しいよ。


ねぇ、リョク。


どこにいるの。


さっき護ってくれるって言ったばかりじゃない!
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