花は野にあるように
「大事にしてるなら、鉢にマジックで名前なんて書かねえよ。
普通の神経持ってりゃな。」
リョクはぼそりとそんな事を言うけど。
これを割ってしまっていたかも知れない僕としては同意できない。
「ホントに割れてなくって良かった………って、そうだ!
花はっ?」
植木鉢にばかり目がいって、花の無事を確かめてなかった。
なんてマヌケなんだろう。
自分にちょっと腹を立てながら、僕はゆっくりと鉢から視線を上げていく。
土からスックと立ち上がっている3本の茎は、太く天を目指していて。
普通の神経持ってりゃな。」
リョクはぼそりとそんな事を言うけど。
これを割ってしまっていたかも知れない僕としては同意できない。
「ホントに割れてなくって良かった………って、そうだ!
花はっ?」
植木鉢にばかり目がいって、花の無事を確かめてなかった。
なんてマヌケなんだろう。
自分にちょっと腹を立てながら、僕はゆっくりと鉢から視線を上げていく。
土からスックと立ち上がっている3本の茎は、太く天を目指していて。