花は野にあるように
「腹、減ってねえ?」


「………え?」


突然。


リョクから投げかけられた言葉の意味が全く解らなくて。


僕は先生の菊の事だけを考えていた意識をリョクへと戻した。


「………何………って?」


のろのろと顔を上げてリョクを見ながら、聞き返す。


「ん。
だからさ。
腹、減ってねえかって。」


へ?


どうして、今。


リョクはそんな事を言い出すんだろう。


「な………んで………?」


リョクは確かに日本語を話しているハズなのに、僕にはまるでエスペラント語のように聞こえる。
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