花は野にあるように
え?


これで終わりじゃないの?


「まだ………助かったんじゃないの?」


ちょっと僕は不安になりながらリョクへと訊ねる。


「ん。
まぁ、どっちかってーと、こっからが勝負、的な?」


リョクはそう言うと、作業の為に外してあった花を支えるための台状の部分が付いた針金で出来ている支えを取り付ける。


「よし。
これで頭頂部の花の重さはこれが引き受けてくれるからな。
後は、見映えが悪くない程度に上の部分からは大きい葉を取り除いて、と。」


言いながら、リョクはそうっと花から手を離した。
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