花は野にあるように
「とりあえず、名刺出してもらおうか。」


ホームの端へとおじさんを連れていったリョクは、コワイ顔で凄みながら片手をおじさんに突き付けた。


「あ、逃げても無駄だぜ。お前のやったことは、ちゃあんとここに残ってるんだからな。」


胸のポケットから覗いている携帯電話を、顎で指し示してリョクはすごく男臭い笑みを浮かべた。


「まぁ、世界チャンプを泣かせた事もある俺から逃げられると思うほうが間違ってるけどな。」
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