花は野にあるように
ちょっと照れたように、リョクは鼻の頭を掻く。


「菊の花だって、切って短くなったのを誤魔化すために鉢の向きを変えちまったから、今までの日照方向と変わって花びらの様子が変わるかもしれないし、最悪、今の接着面がうまくつかなきゃ枯れてしまうかもしれないしな。
まだ、何にも成功していないんだ。
褒めてもらうには早いって、ミキ。」


照れ隠しっぽく聞こえる言葉をリョクは言う。


「そ………うなの?
でも、だけど、それでもやっぱりリョクってスゴいよ。」


ちょっと考えて。


だけど、やっぱり僕にはその感想しか浮かんでは来なかった。
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