花は野にあるように
『こんな時間?
………ああそうだな、もう子供は寝る時間だぞ?
ミキも早く寝なきゃな。』


ふふ、と小さく笑う気配が電波越しに感じられる。


んもうっ!


「僕だけを子供扱いしないでよっ!
リョクだって、同い年のくせにっ!」


思わずそう言った後、そんな場合じゃないことに気付く。


「………じゃなくって。
えっとね、電話したのは教えて欲しい事があるからなんだ。」


気を取り直して、改めてリョクに訊ねる。


『んんん?
俺でチカラになれる事?
なんだろ、明日のリーダーの訳文、とか?』
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