花は野にあるように
「な、な、な、なんて事言うのっ!」


え、じゃあ。


「可愛がって泣かせるって………っ!」


自分で言いながらも、つい想像してしまって僕の顔がますます熱くなる。


『ようやく話が通じたって感じだな。
ん、そーゆー事。
で?
ミキはなんだって?
僕は泣かないもん、だっけ?
実践してみる?』


すっごく意地悪な口調で言うリョクに、僕は言い返してやりたいのに。


「うーっ!」


悔しい事に僕の口からは、うなる以外の声が出てこない。


言い返せないのがもう、ホントに悔しいようっ!
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