花は野にあるように
『んん?
俺がミキに会いに行くのも止められちゃうぐらいにヒドイ天気なんだ?
じゃ、ミキも外出しちゃダメだよな?』


あっ!


そ、そんな風に言われちゃうと………。


「………ずるいよ、リョク。」


僕はそんな風に言われちゃ、うん、としか言えないじゃない。


『ん。
知ってる。
ズルい言い方だよな。
でも今夜は、優しいミキが俺を心配してくれる気持ちにつけこませて?
ミキが俺を心配してくれる気持ちは、そのまま俺からミキへの気持ちだから。
だから、今は家に居て?
頼むから。』


さっきまでの、僕をからかっていた時とは違う真剣なリョクの口調に。
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