花は野にあるように
と、取りあえず、1番早い疑問を減らす方法は、ここに落っこちているリョクに尋ねる事だよね?


僕は今更ながらそこに気付いて、リョクの横へと膝をついた。


「リョクッ!
リョクったらっ!
ねえっ!
お願いだから、目を開けてってばっ!」


声を掛けながら身体を揺さぶる。


触れた身体は、朝露でもかぶってしまったのか、全身冷たく濡れてしまっていて僕はその冷たさにもドキリとさせられていまう。


「ねえっ!
リョクってばっ!」


名前を呼ぶ僕の声が、膨らんだ不安の所為で、少し大きなものになった。
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