花は野にあるように
「ん。
だな。
ここで寝ちまうとは計算外だったし、ミキも色々と聞きたいだろうし。
まだ時間はあるし。
てなわけで、と。」


リョクはひとりで呟きながらヒョイッと立ち上がる。


「とりあえず、ミキの心配事から減らすか?」


そう言って、まだ地面に膝を付いたままの僕を見下ろしながら手を差し出してくれる。


「僕の心配事?」


一体どの心配事の事なんだろう?


疑問に思いながらも僕はリョクの腕を取って、立ち上がる。


「んん?
こいつが心配で、こんな朝早くからガッコに来たんだろ?」
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