花は野にあるように
「ん。
じゃ、ご対面といこうか?
うよいしょっと!」


ものすごい掛け声と一緒にリョクの両手がドラム缶を持ち上げる。


えええええっ!


「リ、リ、リ、リョクッ!
危ないよっ!」


そんなの持ち上げられるものなのっ?


ビックリしている僕の目の前で、ほんの少し向きを変えたリョクが今、持ち上げたばかりのドラム缶をまた地面に下ろす。


「うぉいしょうっ、と。
ふぅ。
ん、大丈夫だな。
ミキ?
こっちに来いよ。」


リョクに手招きされて、僕はリョクの隣へと急いで歩み寄る。
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