花は野にあるように
「………えーと。」


そう言いながら言葉を探しているように、さ迷っていたリョクの視線が僕へと戻ってきて。


「はぁ。
………なんか、ミキってばすっげえ鋭くなったっていうかさ。」


諦めたような溜め息を付きながらリョクは言う。


「僕だっていつまでも簡単に誤魔化されてばっかりじゃないんだからねっ!
それで?
どこから盗んで来たの?」


ちょっとにらむようにリョクを見ながら僕は少しだけ強い口調で言ってみる。


少しはリョクに効果があるといいんだけどな。
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