花は野にあるように
「盗んだわけじゃないって。
ちょっとの間借りただけだよ。
用務員室の裏側から、おっちゃんがいつも虫除けを煮出す時に使ってるヤツを運んで来たんだって。」
きまり悪げにリョクは歯切れ悪く言う。
「え?
そうなの?
それなら何もそんな風に………って!
もしかしてっ!」
用務員のおじさんが野生のハーブを煮出して作ってくれる虫除け剤は、僕達園芸部もよく使わせてもらっている。
天然の植物を煮出しただけだから、環境にも優しいし、何より合成した薬品っぽい匂いに喉がイガイガしたりする僕にはとっても重宝するものなんだけど。
ちょっとの間借りただけだよ。
用務員室の裏側から、おっちゃんがいつも虫除けを煮出す時に使ってるヤツを運んで来たんだって。」
きまり悪げにリョクは歯切れ悪く言う。
「え?
そうなの?
それなら何もそんな風に………って!
もしかしてっ!」
用務員のおじさんが野生のハーブを煮出して作ってくれる虫除け剤は、僕達園芸部もよく使わせてもらっている。
天然の植物を煮出しただけだから、環境にも優しいし、何より合成した薬品っぽい匂いに喉がイガイガしたりする僕にはとっても重宝するものなんだけど。