花は野にあるように
僕から言えば充分に大した事なんだけどなぁ。


「親父だとさ、会っただけで相手に認めてもらえるんだよな。
オフクロは話をさせりゃ、どんな民族にだって受け入れさせるし。
だけど、俺だと全然チカラないわけだからさ、そんな通過儀礼をやらなきゃ村に留まるのも気がひけるだろ?
ま、大抵の事は失敗する気はしねえけどさ。」


そっちの方がやっぱりすごいと思うんだけど。


そう思いながらも僕は頷いた。


「そ………なんだ?」


なんだか大変そうだなあ。


「ん。
本物ならな。
そゆ事考えなくてもいいんだけどな。」
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