花は野にあるように
「………ミキって、本当に人として一番大事なチカラを持っているよなぁ。
俺には足りないそのチカラを、実感する度にミキの事を尊敬するよ。」


小さく息をつきながら、リョクはそう言って。


そうして、つないでいる僕の手をきゅっと握ってくれた。


「ん。
あの菊の花に『ホーム』をやんなきゃ、朝になってミキがガッコに来たときに悲しむ結果になるって判ってたからな。
だから、おっちゃんゴメンって感じでアレを借りたんだ。
一応は反省してるんだぜ?」


そのリョクの言葉は、やっぱり僕の予想していた通りだった。
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