花は野にあるように
唇からリョクの大きな手が離れていって。


だけど、リョクの顔が間近に現れて。


僕の心臓がまた大きく跳ねる。


「ミキはさ。
優しいし、いつだって周りの事を考えて一生懸命に行動できるし、継続して努力するし、いいトコいっぱい持ってるし。
なのに、こんなに可愛いし。
いい加減認めてやれよ。
ミキはミキが思っているよりもっとすごいんだって。
世界中の誰にだって自信を持ってオススメ出来る優良品だぜ?」


僕の顔を覗き込んだリョクが熱が伝わって来そうな位の近くから囁いてくれた言葉を聞いて。


何故だか僕の視界が歪んだ。
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