花は野にあるように
ギュウッと抱きしめてくれるリョクの強いチカラと、熱い吐息に、僕の口からは情けないぐらいにか細い声が漏れる。


「………………あ。」


その声が聞こえたからかな。


抱きしめてくれていた手が離れて、僕をなだめるように頭を撫で始めた。


「ミキは頑張ってんだろ?
予習を忘れた事ないし、クラスの中で迷惑かけた事もない。
あんなヤマゲンが顧問やってるクラブにも一生懸命だし、ミキのご両親の事を助けていっぱい家の事頑張っているんだろ?
そゆ事をミキがちゃんと認めていなかったから、涙がこぼれちまったんだよ。」
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