花は野にあるように
「え、え、えっ?
じゃ、ここってリョクの家っ?
って、どうして学校からつながってるの?
え、でも、前に行ったのは違う家だったよね?
えええええっ?」


そんな風に軽くパニック状態の僕を見て、リョクがすっごく嬉しそうにニンマリと笑う。


「お。
なんだ、時差で驚いたのかよ。
って、ちがうって。
ここは、あくまでもばあさん家。
オフクロの実家で、一応オフクロは、まだこの家の住人。
ほら、あそこに一軒家の離れがあるだろ?
あれがオフクロん家。
とはいえ、ほとんど帰ってないだろうけどな。」


そう言ってリョクが指差す方を、つられるように僕は見る。
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