花は野にあるように
おじさんは僕に指を突き付けるようにしながら、大きな声で言う。


「そ、それに、男のくせにこんな可愛い顔をしてるのが悪いんだっ!
触ったって黙って赤くなって俯いているだけだなんて、誘ってるようなもんじゃないかっ!
そうかっ!
私のことをたぶらかして、失脚させるための陰謀だなっ!
こっちこそおまえ達を訴えてやるぞっ!」


そんな風におじさんに畳み掛けるように言われて。


僕は息もうまく出来ないままに、ただ黙っているだけしか出来なかった。
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