花は野にあるように
「ん、まあ、そゆ事。
『秘密の花園』とかカッコつけて呼んでるけどさ、要はあそこでデートしてたんだよ。
しかも、通いやすいように壁をぶち抜いて扉まで付けて、な。」


そう言って肩を竦めるリョク。


つまり、それってアレだよね。


あの池の傍で、リョクのお父さんとお母さんはリョクが産まれちゃうような行為をしていたってわけなんだよね。


なぁんて感じに、僕はあらぬ想像をしてしまっていて。


「ミ、ミキ?
なぁ、大丈夫か?
顔、真っ赤だぞ?」


僕の顔を覗き込んだリョクが慌てたように僕の身体を揺さぶる。
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