花は野にあるように
「『なんでこんなに無駄にでっかいんだーっ?』とか思ってんだろ?」


あっという間に制服を脱ぎ捨てて、体操服姿になったリョクが僕に歩み寄りながら訊いてくる。


「え?
あ、う、うん。
元は旅館だったりするの?」


言葉は違うけど、そんな感じの内容を考えていた僕はリョクに向かって頷いた。


「ん。
まあ、普通、そう考えるよな?
やっぱ、ミキって安心出来るな。
フツーの反応をフツーにしてくれっから。」


む。


普通で悪かったねっ!


ホントはちょっと気にしているんだからねっ!


僕はちょっぴりムッとしてリョクを睨んだ。
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