花は野にあるように
まだニヤニヤと笑いながら、リョクは僕を急かしてズボンに手を掛けようとする。


「あ、ま、待って!
自分で脱げるって!」


前立てにかけられそうになったリョクの手から逃れて、僕は急いでズボンを脱いだ。


このままグスグズしていたら、本当にリョクの手で身ぐるみはがされちゃいそうだものね。


それはちょっと恥ずかしいよ。


「ん。
じゃ、それ貸して?
千代さんに頼んでくる。
その間にミキはシャワー浴びろよ。
シャワーは入って左手にブースがあるから。」


差し出されたリョクの手に、僕は素直にズボンを手渡した。
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