花は野にあるように
ちょっと反省しながら、シャワーを止め、渡されていたタオルを腰に巻いてそのブースを出た僕は、脱衣場に戻る手前で、湯船の中から声をかけられた。


「お?
ミキ、洗い終わった?
真っ赤な顔のままで登校するとクラスの奴等に心配されるぞ?」


そんな口調で話しかけるのはリョクしかいないんだけど。


湯気の向こうで、ちょっとはっきりとは見えないけど、その人物はどうも全裸に見えるんだけど!


「リ、リ、リ、リ、リョクッ?」


「んんー?
あ、ミキは湯船に浸からない方がいいぞ?
またのぼせると鼻血出ちまうだろ?」
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