花は野にあるように
「ミキよりもってのはひっかかるけどさ。
んでも、俺はずっといいオトコでいる努力はしているつもりなんだよな。
でもって、それに見合うぐらい、それなりにモテるだろ?
けどさ、それって顔と人当たりだけでさ。
俺の中身は………って、ンナ事はいいか。
ゴメン。
なんかうっかりグチっちまったな。
なまじっか、ばあさん家の風呂になんか入ったもんだから、うっかり昔話モードになるとこだったぜ。」


ヘヘッと笑いながら、リョクはちょっと乱暴にばしゃりと音を立てて顔をお湯で洗い、そうしてクルリと僕に背中を向けた。
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