花は野にあるように
そう言って、おじさんを睨み付けるリョクは。


少し怖かったけど。


でも。


毅然としていて。



すっごく格好良かった。



「ってな訳で、示談はヤメヤメ。
訴える方向で。
つーことで、俺たちはもうガッコ行っていい?
連絡先はさっき伝えたトコでいいし。」


藤森さんの隣にいた駅員さんに、そう話し掛けたリョクはその人が頷いて返事をしたのを確かめると、僕の手を引いて部屋の扉を蹴り飛ばすような勢いで、飛び出した。
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