花は野にあるように
そう言うリョクの表情は見えはしないんだけど、その仕草はリョクが照れている事を教えてくれていて。


だから僕は。


「どうして?
どうして、今は話してくれないの?
僕じゃダメ?
僕みたいな情けない弱虫には話せない?」


そう問い掛けたんだけど。


「そうじゃねえって。
ミキが話を聞いてくれるって言ってくれたの、すっげえ嬉しいって言っただろ?
それは正真正銘、俺の本音だって。
でもな?
こんな朝早くに登校したミキは間違いなく朝飯食ってきてないだろ?
だから千代さんが用意してくれてる飯を食う時間が必要なんだって。」
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