花は野にあるように
「ん。
まあ、うちのオフクロもそうだけどさ、口の回転数に比重を大きくおいて発達してきただろって感じの人種だもんな。
ミキはああいうタイプはちょっと苦手か?
前もオフクロと会話になっていなかったもんな。」


つい、と僕を食卓の方へと押しやりながらリョクは言う。


それに促されるように、僕は数歩進んで、リョクに引いてもらった椅子の上にストンと収まってしまった。


「え、と。
苦手っていうか………あんまり接した事がないんだよね。
だからどうやって答えれば良いのかとか、どこで口を挟んでいいのかとかが判らないんだ。」
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