花は野にあるように
だから、こんな小さな事からでもいいよね?


僕がリョクにしてあげられる事ってあんまりないんだし。


そんな風に自分に言い訳しながら、僕は隣室へと着替えに行くリョクを見送って。


そうしてものすごく恐縮してしまった千代さんを手伝って、食事の後片付けをした。


「あらあら、まあまあ。
ミキさまはお客様ですのに、そんな事をしていただいてはいけません。」


「ううん。
僕が千代さんをお手伝いしたいんです。
だから、申し訳ないんですけどお手伝いさせてください。」


ちょっと強引にお願いする形で、僕は千代さんと並んで台所に立つ。
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