花は野にあるように
僕は思わず吹き出してしまいながらリョクにそう言った。


「それにしても、千代さんは凄いね。
僕達がご飯を食べてる間に2人分の制服をこんなにピシッときれいにしてくれるし、あんなに美味しいご飯を作ってくれるし。
僕ね、目からウロコが落っこちそうだったよ。
とろみをつける時に、水溶き片栗粉を入れると、味が薄まるなぁって思っていたんだけど、水じゃなくってお酒で溶くんだって言われて初めて気が付いたもの。
水で溶くものだって決めつけていたんだね。
そんな発想出なかったよ?」


リョクの居ない間に話していた事を語る僕は、ちょっと熱く語り過ぎていたのかもしれない。
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