花は野にあるように
リョクはそう言って、自分の拳を僕のそれと軽く合わせてくれる。


触れた所から広がる熱は、いつものリョクの体温とおんなじ熱さで。


その熱さに誘われるように、僕の心の奥底から頑張るために必要なチカラが沸き上がってくるのがすっごく実感出来るくらい、リアルに僕の中で膨れ上がる。


「うん。
絶対に忘れられない文化祭にしようね?」


この先もリョクと一緒なら、もっとたくさんの思い出が作れちゃうと思うけど、今年の文化祭はその中でも特別だったねって言えるぐらいにしたいものね。


「一番の思い出って胸を張って言えるように、ね?」
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