花は野にあるように
「………ん。
ミキが一生忘れられない位の思い出に、な。」


目を細めて、口元に笑みを形作ったリョクはそう言って。


そうして僕の頭をまた、くしゃりとまぜる。


「最後の文化祭だもんな。
思いっきりやるか。」


うん。


そうだよね。


高校最後の文化祭なんだから、完全燃焼しなきゃ後悔しちゃいそうだもんね。


「うん。
最後をいい思い出で締めくくる為にも、しっかり準備を頑張らなきゃだよね。」


深く頷きながら、僕の心はあとはもう仕上げの段階に入っているクラブの展示発表と、クラス劇の事に向けられる。
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