花は野にあるように
息が出来ないぐらい、強く抱き締められているのに。


どうしてかな。


すごく落ち着いてくる。


もっと近くでそれを感じたくて、僕はリョクの胸に顔をすりよせた。


「…………っ!」


リョクが僕の頭の上で小さく何かを呟いた。



かと思うと。



僕の首筋に、リョクの熱い唇が降りてきた。



ぞくり、と。


僕の背中を甘い痺れが駆け上がった。


……………リョク?
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