花は野にあるように
大体、『美しい』だなんて僕に似合う形容詞じゃないのに一体何回繰り返してるわけ?


もうホントに恥ずかしいよ。


目を閉じていられるから、会場の人達がどんな顔をして見ているかがわからないのが、せめてもの救いかな。


けど、それがせめてもの救いって言うのもなんだか哀しいんだけどね。


そんな事を考えてしまっていた僕はだから。


誰かが僕に注意してくれた警告を一瞬、聞き逃してしまってした。


「………危ないっ!」


リョクのその言葉が聞こえたのと。


僕の足に衝撃が走ったのは、ほぼ同時で。
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