花は野にあるように
「あっ!
ダメだよっ!
早く拭かなきゃ!
折角みんなで一生懸命に作った舞台セットが汚れちゃうよ。」
何度も何度も塗料を塗り直して、色を重ねて今の素敵な色合いを出したんだって言っていたんだから、僕の所為でそれを台無しになんて出来ないよ。
「ミキ、動いちゃダメだって!
傷口を動かしちゃ、血が止まらないだろっ!」
リョクが僕を見上げながら強い口調で言ったけど、僕にはそれに素直に従うことは出来なかった。
「ダメだってば!
みんなで作ったセットが汚れちゃう!」
そう言うと、僕はスタンバイしていた柩の中から外に出ようと足を踏み出そうとした。
ダメだよっ!
早く拭かなきゃ!
折角みんなで一生懸命に作った舞台セットが汚れちゃうよ。」
何度も何度も塗料を塗り直して、色を重ねて今の素敵な色合いを出したんだって言っていたんだから、僕の所為でそれを台無しになんて出来ないよ。
「ミキ、動いちゃダメだって!
傷口を動かしちゃ、血が止まらないだろっ!」
リョクが僕を見上げながら強い口調で言ったけど、僕にはそれに素直に従うことは出来なかった。
「ダメだってば!
みんなで作ったセットが汚れちゃう!」
そう言うと、僕はスタンバイしていた柩の中から外に出ようと足を踏み出そうとした。