花は野にあるように
「んなの気にしてる場合じゃねえだろっ!」


リョクの怒鳴り声がクラスの中に響いて、僕は初めて教室の中が静まり返っていた事に気付いた。


「けど、ミキちゃんの意見も尊重しようよー。」


そんな中に、小林さんの声が響く。


「クラス委員長?」


リョクは僕の腕を握ったまま、近寄ってくる小林さんの方を見た。


「とりあえず、脱ぎ着がしやすいようにってミキちゃんの意見でツーピースにしてあるんだから、下だけでも脱げばー?
あ、靴もねー。」


そう言うと、小林さんは壁際に居た男子達に合図をした。
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