花は野にあるように
そう言われて、瞬きを繰り返す僕に、小林さんはもう1度深くため息をついた。


「やっぱり自覚してないー。
あのね?
美樹ちゃんは、うちのクラスが総力をあげて取り組んでいるこのクラス劇の主役で、目玉商品なんだよー?
フランス料理で言えばメインディッシュ、落語の世界で言えば真打ち登場って感じなんだよー?
もし、美樹ちゃんが出られなくなっちゃったら、ハンバーグののってないロコモコ丼を食べるみたいな劇になっちゃうよー?
………なんてトコもぶっちゃけ心配だったりはするんだけどねー。
でも、ホントに1番心配なのは美樹ちゃん自身なんだからね?」
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