花は野にあるように
「ん。
これが出血を吸い取らせたタオル。
で、こっちがそれとおんなじタオルの新品。」


けど、リョクも当たり前のように、さっき僕の傷口を押さえていたタオルと、真っ白なタオルを真知子さんに手渡す。


「んふふ。
さっすがぁ。
ちゃんと解ってるじゃない?
んーっ?
ミキちゃんはなんだか、ワケわかんないーって感じ?
そんな表情も可っ愛いいんだけど?
食べちゃいたいぐらいに。」


ええええっ?


「た、た、た、食べちゃいたい………って!」


向けられる言葉に付いていけずに、あわあわとなってしまう僕と真知子さんの間に、リョクがかなり強引な形で身体を割り込ませてきた。
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