花は野にあるように
「真知子ちゃん?
ミキの事からかってないで、とっとと計量してくんねえ?
急がねえと、乾燥しちまうぜ?」


リョクにしては珍しくちょっと不機嫌そうな感じのするキツメの口調で言うと、真知子さんはあからさまに舌打ちをして、リョクから受け取ったタオルを両手に持ってたくさんの器具が並べられている台に歩み寄った。


「んんーっ?
すこぅし乾燥を始めてる分を考慮しても、出血量は多めに見積もっても200ccってとこかなー?
圧迫してくれてるから、止血も大体大丈夫だしねー。」


ふふふん、と鼻歌を歌いながら白いタオルともうひとつのタオルを測り終えた真知子さんが言う。
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