花は野にあるように
「んー。
まぁ、ミキが自分で選ぶ事だから、俺が口を挟むのはどうかとも思うけどさ。」


「ん?
なになに?
君はミキちゃんの自由意思による決定に異をとなえるワケ?」


真知子さんの問い掛けに、リョクは小さく苦笑を浮かべた。


「ちげーよ。
ただ、こーゆーのはどうかと思ってさ。
これなら、ミキの足に負担がかかる時間が減らせるだろ?」


そう前置きしてリョクの口から語られた案に、僕は目を丸くしてしまう。


「えっ!
で、でもそれじゃ、リョクは………。」


「俺は大丈夫だって。
要はクラスのみんなに協力してもらえりゃ出来る事だしな。
で、そうなりゃ、ミキは遠慮しないで湿潤療法選べるだろ?」
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