花は野にあるように
「そうだぜ?
いわば全面的にやり直しって感じ?
しかも明日が本番当日だってのに。」


クククって喉の奥で笑いながら、リョクはそれでも何故か楽しそうな表情で僕の顔を覗き込んだ。


「けどさ?
俺達なら出来るだろ?
それだけの練習もしてるしさ?」


「それに、クラスのみんなも全力を上げて協力するしね。」


リョクの言葉に重なるように、保健室の入り口の方から声が聞こえて、僕達は驚いて顔を向けた。


「小林さんっ!」


「クラス委員長じゃねぇか。」


僕とリョクの口から異口同音の言葉が飛び出した。
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