花は野にあるように
不機嫌そうな。


ううん。


不機嫌そうに聞こえるような声で、言ってくれた小林さんの言葉に、僕は一瞬だけ言葉を失ってしまった。


だって。


急に胸の中に熱いものが溢れてしまって、すぐに口を開いてしまうと、溢れ落ちてしまうように思えたんだ。


「………小林さん。
ごめんなさい、それからありがとう。」


ウジウジとしてしまってる僕の所為で、小林さんに怖い顔をさせちゃったり、心配を掛けちゃったりした事を謝って。


それから、怪我をした僕の為に。


そうやってみんなで劇を成功させる為の変更をしてくれようとしてる事にお礼を言う。
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