花は野にあるように
「うん。
誰の為でも、ご機嫌なお天気でいてくれるんなら、大歓迎だよ。」


僕達の、高校生活最後の文化祭なんだもの。


どうせなら、すっきりとしたお天気で過ごしたいよ。


そんな風に思いながら、リョクに答えた僕の頭を、大きくて暖かい手がクシャリと撫でてくれる。


「ん。
俺達の園芸部は、特に屋外展示だしな。
せっかく企んだ事もあるしな。
どうせなら晴れの方が良いっての、ミキに大賛成。」


そう同意を示してくれながらも、リョクの手は僕の髪を混ぜっ返していく。


「あん。
また、髪がぐしゃぐしゃになっちゃうよ。」
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